
ロックミシンでできることって何があるの?
家庭用ミシンとどう違うの?
洋裁やハンドメイドに興味があっても、どのロックミシンを選べばいいか迷う方は多いですよね。
- ロックミシンでできることとできないこと
- 種類別の特徴と選び方のコツ
- 家庭用ミシンとの違いと使い分け
この記事を読むことで、ロックミシンの役割や活用法がスッキリわかり、自分に合った1台が選べるようになります。
これから洋裁やハンドメイドをもっと楽しみたい方に、おすすめの内容です。


ロックミシンとは?
ロックミシンについて、簡単に解説します。
ロックミシンの特徴
ロックミシンは、布の「裁ち目」をかがり縫いして、ほつれないように仕上げるミシンです。
普通の家庭用ミシンでは難しい、ニット素材や伸びる生地も、ロックミシンならきれいに縫えます。
具体例
- Tシャツやトレーナーなどのニット生地
- ストレッチ素材を使った洋服
- 本格的な仕上がりを求める洋裁作品
特徴まとめ
- 布の端を同時に切りながら、かがり縫いができる
- 2〜4本の糸を使って、しっかりと縫い合わせる
- 伸縮性のある縫い目で、動きやすい洋服に仕上がる
- 手作りの作品が、きれいな仕上がりになる
ロックミシンは、Tシャツなど、伸びる布の洋服を作るのにぴったりなミシンです。
ハンドメイドで本格的な作品を作りたい方には、あると便利な1台です。
ロックミシンと家庭用ミシンの違い
ロックミシンと家庭用ミシンは、できることが違います。
家庭用ミシンは直線やボタンホールなど多機能ですが、ロックミシンは布端の処理に特化しています。
使う糸の数や、縫える場所、縫い方が異なるため、仕上がりにも差が出ます。
家庭用ミシン | ロックミシン | |
---|---|---|
糸の本数 | 1本上糸+1本下糸 | 2~4本 |
得意なこと | 直線縫い・ジグザグ縫い・ボタンホール | かがり縫い・ニット縫い |
生地の場所 | 中央も縫える | 基本は布の端のみ |
その他の特徴 | 細かい作業も可能 | 布端を切りながら縫える プロっぽく仕上げられる |
両方あると便利な理由
- ロックミシンだけでも服は作れますが、細かい部分の仕上げには家庭用ミシンが必要な場合もあります。
- 2台あると、作品の幅が広がり、仕上がりも格段にアップします。
ロックミシンと家庭用ミシンはそれぞれの得意分野があるので、両方を使い分けるのがおすすめです。
洋服作りや本格的なハンドメイド作品に挑戦したい方は、ぜひ2台持ちを検討してみてください。


ロックミシンでできること
ロックミシンには、家庭用ミシンではできない便利な縫い方がいくつもあります。
見た目がきれいなだけでなく、布の傷みを防ぐなどの実用的な効果もあります。
ここでは、代表的な縫い方をわかりやすく紹介します。
かがり縫い
かがり縫いは、布の裁ち端(切ったところ)をきれいに始末するための縫い方です。
ロックミシンを使えば、生地の端を切りそろえながら、糸でくるむように縫うことができ、ほつれを防げます。
たとえば
- 家庭用ミシンでもジグザグ縫いで端処理はできますが、縫い目が不安定で見た目も少し粗くなりがちです。
- ロックミシンなら、既製品と同じ縫い目で仕上がるため、作品がプロっぽく見えます。
- また、縫いながら布端をカットしつつ、同時に縫うのでスピーディーです。
ポイントまとめ
- 裁ち端処理がすばやくできる
- 生地のほつれを防げる
- 仕上がりがきれいで、完成度が上がる
- 洗濯しても丈夫な縫い目になる
- 家庭用ミシンよりも見た目・強さともに優れている
ロックミシンのかがり縫いは、スピード・見た目・耐久性のすべてを叶える裁ち目処理です。
手作りの仕上がりをワンランク上げたい方には、欠かせない機能といえるでしょう。
ニットの縫い合わせ
ロックミシンは、ニットなど伸びる布をきれいに縫い合わせるのが得意で、縫い目にゆるみ(伸び)があるため、ニット素材にぴったりです。
ニット生地は伸び縮みするので、家庭用ミシンで縫うと、仕上がりがきれいにならないことがあります。
ロックミシンなら、縫い目も一緒に伸びるので、着心地もよく、見た目も美しくなります。
特徴
- 伸縮性のあるニット生地でも、縫い目が伸びるので安心
- 4本糸仕様なら、針糸が2本あるため、縫い合わせがより丈夫
- Tシャツやスウェット、レギンス、ベビー服など、ニットソーイングには必須
ポイントまとめ
- ニット生地をきれいに縫える
- 縫い目が伸びるので動きやすい仕上がり
- 4本糸なら強度も高く、安心して着られる
- 家庭用ミシンではむずかしいニットにも対応
- ニットソーイングを楽しみたい方には必須の機能
ニット素材の服を作るなら、ロックミシンは欠かせない存在です。
ニットをよく使う方は、ロックミシンがあるとソーイングの幅がぐっと広がります。
巻きロック
巻きロックは、薄くてやわらかい布の端を、細かく美しく仕上げるための縫い方です。
普通の縫い方では縫いにくい、オーガンジーやシフォン、ジョーゼットなどの薄手の布でも、きれいにかがることができます。
たとえば
- スカーフやハンカチのふちの始末にぴったり
- コサージュのフリル部分など、飾り縫いとしても活躍
- ガーゼ素材の小物やベビー用品にも最適
ポイントまとめ
- 薄手の布をきれいに処理できる
- 幅が細く、繊細でおしゃれな仕上がりに
- スカーフ・ハンカチ・フリルなどにぴったり
- 装飾的なデザインにも使える
- ジョーゼット・シフォン・オーガンジーなどに対応
巻きロックは、見た目をきれいに仕上げたいときや、装飾として使いたいときにとても便利な縫い方です。
ハンドメイド作品をおしゃれに仕上げたい方に、ぜひおすすめしたい機能です。
番外編:ウェーブロック
ウェーブロックは、波のような模様になる美しい飾り縫いです。
縫い目が波状になる特別な縫い方で、見た目にアクセントを加えたいときに使われます。
たとえば
- 子ども服の裾や袖に使うと可愛らしいアクセントに
- 小物やポーチのふちどりにもぴったり
- ラメ糸やカラフルな糸で縫えば、華やかで目立つ装飾になる
ポイントまとめ
- ベビーロックの一部機種だけが対応
- 波のような縫い目で見た目が華やかに
ウェーブロックは、縫い目そのものがデザインになる特別な技法です。
作品に個性を加えたいときに、ぜひ取り入れてみてください。
ロックミシンの種類別できること
ロックミシンには、糸の本数や針の数によっていくつかの種類があります。
ここでは、
- 1本針2本糸
- 1本針3本糸
- 2本針4本糸
の3つのタイプについて、それぞれどんな縫い方ができるのか、わかりやすく紹介します。
使いたい目的に合わせて、自分にぴったりのロックミシンを選ぶヒントにしてくださいね。
1本針2本糸
1本針2本糸のロックミシンは、布端をシンプルにかがるためのミシン。
1本針2本糸は、布1枚の裁ち端をきれいに縁かがりするのに使います。
糸が少なく、構造がシンプルなので、操作がかんたんで価格も手ごろです。
布帛(ふはく)と呼ばれる伸びない生地に向いており、かがり縫い専用として使われます。
具体的には
- ガーゼ・ブロードなどの薄手で伸びない布にぴったり
- 家庭用ミシンよりきれいな端処理ができる
- 糸が2本だけなので、糸掛けが簡単
ポイントまとめ
- 布1枚の端を縁かがりするのに最適
- かがり縫い専用で、操作が簡単
- 薄手の布や布帛生地に向いている
- シンプル機能で価格が安く、初心者にもおすすめ
- 強度はやや低めなので、強度が必要な縫い合わせや厚手の布には不向き
1本針2本糸のロックミシンは、裁ち端処理だけしたい方や、薄手の布をきれいにかがりたい方にぴったりの機種です。
コストを抑えたい方や、ロックミシン初心者の方にもおすすめです。
1本針3本糸
1本針3本糸のロックミシンは、かがり縫いに加えて巻きロックもできる万能タイプ。
1本針3本糸では、2本糸より強度があり、縫い合わせや巻きロックにも対応できます。
糸が1本増えることで、縫い目の強さや美しさが向上します。
生地の縁を細く美しく仕上げたり、布2枚をしっかり縫い合わせたりと、活用の幅が広がります。
具体例
- 薄手の布で巻きロックを使ったスカーフのふち処理
- ハンカチやランチクロスの端処理にも対応
- 布帛生地2枚の簡単な縫い合わせにも使える
- Tシャツなどのニット素材もある程度は縫える
ポイントまとめ
- かがり縫い+巻きロックが可能
- 1本針2本糸よりも強度が高く、仕上がりがきれい
- 布1枚の端処理だけでなく、2枚の縫い合わせもできる
- 巻きロック対応で装飾にも活用できる
- ニットも縫えるが、本格的には4本糸のほうが安心
1本針3本糸のミシンは、端処理だけでなく、ちょっとした縫い合わせや巻きロックにも対応できるバランスの良いタイプです。
はじめてのロックミシンで、作品の幅を広げたい方におすすめです。
2本針4本糸
2本針4本糸のロックミシンは、最も多用途でバランスの良いタイプです。
2本針4本糸タイプは、しっかりとした縫い合わせと柔らかい布端処理の両方に対応できる万能ミシンです。
2本の針と4本の糸を使うことで、強度の高い縫い目ができ、特に伸縮性のある生地や厚手の布地でもきれいに仕上がります。
ニットソーイングや本格的な服作りには最適です。
具体例
- スウェットやジャージなど、厚手のニット素材の縫い合わせ
- Tシャツの脇や袖の縫い合わせ+同時に端処理
- 巻きロックもできるので、スカーフなどの飾り縫いにも活用可能
ポイントまとめ
- 2本針でしっかりとした縫い合わせができる
- かがり縫い(2本・3本・4本糸)にも対応
- 巻きロックもOKで装飾にも便利
- 厚手や伸びる布にもきれいに縫える
- 最も汎用性が高く、初心者にも安心
- 結果的にコスパが良い
2本針4本糸タイプのロックミシンは、できることが一番多く、迷ったらこのタイプを選ぶのが正解です。
価格は少し上がりますが、1台でほとんどの作品に対応できるため、ハンドメイドを長く楽しみたい方におすすめです。
ロックミシンでできないこと
ロックミシンは、かがり縫い専用のミシンです。
そのため、家庭用ミシンとは使える場面が異なります。
できないこと
- 伸縮性がない布の縫い合わせ
- 直線縫い
- ステッチ(飾り縫い)
ロックミシンは布端を切りながら縫うため、中央に縫い目を入れる作業には向いていません。
直線縫いや縫い合わせは、家庭用ミシンか手縫いで行いましょう。
作業に応じて上手に使い分けるのがコツです。
ロックミシンの選び方
ロックミシンは種類が多く、どれを選べばいいのか迷う方も多いです。
使い方や目的によって、必要な機能は変わります。
ここでは、初心者の方でも失敗しないロックミシンの選び方を紹介します。
ロックミシンを選ぶときは、自分がどんな作品を作りたいかを基準にしましょう。
機種ごとにできる縫い方や対応する生地が異なるため、目的に合ったタイプを選ぶことが大切です。
具体的な選び方
- かがり縫いだけで十分な方
- シンプルな「1本針2本糸」タイプでOK
- 巻きロックや軽い縫い合わせもしたい方
- 「1本針3本糸」タイプがおすすめ
- ニットや厚手の生地も本格的に縫いたい方
- 「2本針4本糸」タイプを選ぶと安心
- 初心者で機種選びに迷う方
- 最も汎用性が高い「2本針4本糸」タイプが無難
ポイント
- まずは「作りたいもの」と「生地の種類」で選ぶ
- できることが多いほど価格は高めになる
- 初心者は使いやすさと多機能性のバランスが大切
- 長く使いたいなら汎用性のあるモデルがおすすめ
ロックミシンは目的に合わせて選ぶことで、無駄なく、快適に使えます。
とくに初めての方には、巻きロック・縫い合わせ・かがり縫いすべてに対応できる「2本針4本糸タイプ」が安心です。
ロックミシンを使えば洋裁がもっと楽しくなる!
ロックミシンは、かがり縫いやニットソーイングに欠かせない存在で、ハンドメイドの完成度をグッと引き上げてくれます。
家庭用ミシンとうまく使い分けることが大切です。
- 仕上がりをきれいにしたいならロックミシンはおすすめ
- 初心者は「2本針4本糸タイプ」なら失敗しにくい
- ミシンとの併用でソーイングの幅が広がる
- 用途に合わせて選べば、長く使えてコスパも◎
ロックミシンを上手に取り入れることで、洋裁やハンドメイドがもっと楽しくなりますよ。
迷ったときは、まず「どんな作品を作りたいか」から考えてみてくださいね。





